オイル仕上/ウレタン仕上について
2013/2/25

項目 オイル塗装 ウレタン塗装
材質 木の内部に染み込んで仕上げる含侵性の塗装で、塗りムラがなく取扱いやすい。オイル塗装は塗装仕上げ後も木の通気を妨げない塗装で、主に木の表面を日焼けや乾燥から守る為の油を塗るものなのです。(化粧水や保湿クリームと一緒のような感じです)植物性オイルなので、人体に優しい素材である。木を最も自然に近い状態に保つことができる。(いわゆる、木が呼吸しているという状態です) 表面にウレタン樹脂塗膜を形成する塗装で、基本的に木の表面を樹脂で覆います。無垢材などでは、乾燥状態がよくないとウレタンに閉じ込められた空気によって、木が反ったりしてウレタンの表面にクラックが入ることがあります。(そのため無垢材で作る家具は、木が動き続けるのでオイル塗装で仕上げることが多いです。)
質感 木目の凹凸が大きい板は木目がそのままはっきりと出て木の素材感が味わえる。使い込んだときの印象は、色味が落ち着いたいい感じになる。 木の表面を樹脂塗膜で固めるので、日焼け、乾燥、傷、水分、熱などに対して比較的強い塗装です。ウレタン塗装は10年以上長い時間使い込んでいると、部分によっては塗装が磨耗して塗装がはげてくると、ちょっとみすぼらしく見える印象になります。樹脂の塗膜をうすくして、木の表情を活かした仕上げにもできる。
仕上がり 仕上がりは、木が水に濡れたくらいの色味で、ツヤ無し?半ツヤ程度の光沢となります。 クリア仕上げは、ほんのり木が濡れたくらいの色味で仕上がり、とても透明感のある仕上がりにできます。そして、微妙な色調整が可能なので、いろいろな色で仕上げることが可能です。
日焼け、乾燥 直射日光のあたる場所や、エアコンの直下など乾燥する場所、寒暖差の大きな場所で使用している家具は、木の表面がカサカサになり、木の焼け具合もゆっくりきれいに焼けていくのではなく、一部だけ濃くなったりすることもありますので、直射日光やエアコン直下などに設置することは、避けたい。また、それを防止するために、定期的なオイルの上塗りをお奨めします。 木の表面を樹脂塗膜で固めるので、日焼け、乾燥に対しては、比較的強い。
メンテナンス 車のワックスを塗るような要領で手軽に塗れるので楽なメンテナンスで家具を長持ちさせることができます。年月が経つうちには色々な傷がついたり、輪染みができたりします。輪染みメンテ方法 http://www.youtube.com/watch?v=jrOQ47xyTuk オイルのように定期的に上塗りをするようなメンテナンスが不要で、そのまま長期間使用できます。(小さな子どもさんがいらっしゃって汚すのが気になるという場合は、ウレタン塗装が適しています)ただし、10年以上使い込んで塗装がはげてきた時は、塗り替えが必要な部分だけ取り外して再塗装をすれば、永く良い状態で家具を使用することができます。
耐傷性 含侵性の塗装なので、木の表面に塗膜を作らないため表面の耐傷性は、強くありません。ツヤがあまりないので傷はそれほど目立ちません。むしろ傷がのちのち味わいになって見えてきます。 表面を樹脂で覆うので、オイルに比べて傷にも強いです。塗膜を厚くして、ハードな使い方をしても傷になり難いように頑丈に仕上げることもできます。
耐水性 含浸性の塗装なので、木の表面に塗膜を作らないため、耐水性に関しては、あまり強くありません。水などの水分を長時間放置しておくとそのままシミになることがありますので、水分はできるだけ早めにふき取って下さい。ただ、これも使い込んでいろいろなところにシミができたりすると、それがよい風合いとなっていきます。 木の表面を樹脂塗膜で固めるので、水分に対しても強く、水によるシミなどもおきにくい
です。

* どちらの塗装が良い、悪いといったことではなく、使う用途によってその仕上げを選ぶと、その家具の使い勝手がより良くなると思います。
* オイル塗装の木製品に濡れた鉄製品や銅製品を置きっぱなしにしておくと、木の成分に含まれるタンニンが金属イオンと反応してシミになってしまうので気を付けましょう。

top   back
inserted by FC2 system