”味のある家具”とは

    2015年の年初に「私の目指す家具」をあらためて考えました。
その結果、でてきたのが”味のある家具、存在のある家具”でした。

木工を始めて、自分のコンセプトとして掲げてきた「自然を大切にする家具」は変わっていませんが、2014年末の家具展で量産品との違いが見えなくなっていることを感じ、このままでいいのだろうかと考えさせられました。


味があるとは・・・
「自然の風合い」「素朴な景色」「静かな佇まい」「趣のある存在」
を感じさせる・・・そんな表現ができる家具であろうか。

また、製作方法という別の切り口から考えると、
「機械を使わないで手道具だけで作った手作りの創作物から醸し出される景色」を表現する一つかもしれない。
それは、量産品でなく、手作りの一品物。

川喜多半泥子の作品は、まさに味がある”やきもの”といえるだろう。
「芸術とは、遊びである」
「陶芸は、余技である。ゆえに自由に自分の好きなように作ることができる」
といった、半泥子の生きざまが映し出された作品であるがゆえに、「味がある作品」と感じられるのであろう。

家具においても、自分の生きざまを映し出すような家具ができれば、味がでるのであろうが・・・それは一朝一夕には難しいであろう。
味とは、長年積み重ねた上ににじみ出てくるものであろうから・・・。
   
   
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